ダイブマスターの資格、というか講習を受けようと思ったのはなぜだろうと今でも考える。普通にダイビングしている分にはまったく必要ないもの。普通のCカードですら、20代で取ろうと思っていたのに結局40代後半になってやっと取得したわけだし、それまでダイビングは生活の一部でもなんでもなかった。
ただ、現在ダイビングをしていて上手に潜れない自分に腹立たしいのは確かだ。そして必然的にスキルを磨きたくなった。中性浮力だの各スキルだの、もう一度学び直したい、余裕を持って潜りたい、という気持ちがあったときにレスキュー講習を受けた。ファンダイビング、OW、AOWとも今まではお客さんとして潜ることを教わっていたのだろうと思う。そのためレスキューのときは今までの受け身のダイビングとは異なるんだな、と実感した。そしてダイブマスターを取ろうという気持ちが固まったのだと思う。自分の身の上に起きていることなのに思うというのもおかしい気がするけど。
しかしながら、その上のインストラクターはさすがに生業にするつもりはないから、取る事はないだろう、と現時点では思っているが、これもまだ不明だ。ダイブマスターを取った後に考えることにする。
さて、ダイブマスターを取るのはいいがどこで取ろうかと悩んだ。それなりにコストもかかるし時間もかかる。大きな要因としてはやはりコストなのだが、一番不安になるのはWebを見てもトータルで何がどれだけ、そしてそれがいくら必要なのかはわかりづらいこと。ある店の場合には講習費にタンク、ボート費用などのダイビング費用は含まれていなかったり、申請費が入っていたりなかったり。もっともダイビング業界のWebはあまり更新されてなかったり、正直信頼度にかけるものが多い。電話なりメールなりして聞けばいいのかもしれないが、しょーじき面倒だった。
取りあえず教材で必須なものはPADIのサイトが一番詳しかった。当たり前だが。ただし必須ではない教材を含んでいるので、それは注意しなければならない。教材代を積み上げるとそれなりの金額…。ざっと50,000円はかかるのだった。泣ける…。なので沖縄で取るのなら、旅費や滞在費諸々を考慮すると、25万は最低でもかかる。
ここでどうせ長期間かかるのだから海外でもいいじゃん?という気持ちになった。まだまだ冬が終わったか終わらないかの季節だから、沖縄でもコンディションが悪化すればそれなりに寒い。
海外で取ることを考えた時に、候補に上がったのはハワイとフィリピンだった。タイやバリという考えはなぜか浮かばず、この二カ所が最有力候補になったのだ。最初はハワイにしようかと思ったが、以下の点でやめた。まず、水が冷たいこと。ハワイで一月に潜った際に冷たかったことを思い出した。気温がそれなりに高いので3mmのスーツで大丈夫だったのだから、これはそれほど問題じゃないのかもしれないが。次に滞在するコストが高い。もちろん安宿に泊まり、歩きなりで過ごせばいいのかもしれないが、勝手知ったるハワイでそんなガマンできそうもないw。
というわけでフィリピンのセブにした。まず気候は三月から五月は最高の季節。水温も高い。安近短と言われるように、渡航費、滞在費は格安。タクシー代や食費も安価。ダイブマスター費用もかなりリーズナブル。そして、まだ行ったことがない国だと言うのも大きい。さらに、目を付けたそのダイビングサービスには講習に来ている人がいつもいること。ダイブマスターの講習の中ではOWなどの講習アシスタントをしなければならないが、その場合には受講する人がいないと待つ羽目になりかねない。インストラクターなどを生徒役にしてやれないこともないらしいがホンモノの受講生の方がいいだろうと思う。
そして、そこを選ぶ大きな要因がもう一つあった。毎日ブログが更新されており、アクティブに活動する様子が伺えたこと。そして、他にもそこでダイブマスターをとった人が書かれたWebを見て、実際の様子がかなりわかったからだ。 だいぶ時間も経過しているので変わっているところもあるだろうが、実際に体験した人の記事はとっても参考になり、不安を解消してくれた。後は行くだけだ。