水に入らないとイライラ

フィリピンから帰ってきて最初の週末。前後の時期は二週間ぶりに帰ってきたというのに仕事もなく、これだったら沖縄行っても大丈夫だったんじゃないか?と思うほど。月曜日に潜って火曜日に帰ってきて、まだパッキングもちゃんと解いていないその週末なんだから少しはガマンしろよ、と真面目なオレが耳元で囁いているし自分でもそう思うのだが、やはり数日水に入らないと気持ちがざわざわする。やっかいなものだ。

その気持ちを静めるために土曜日には区民プールに行き1時間ほど泳いだ。スクーバのようにレギュをくわえていいわけでもないし、フィンは大丈夫そうだけどマスクとスノーケルはダメだろうから、普通に泳ぐわけなんだがウェットは着られない。カラダがフィリピンに慣れきっているためか水温29℃もあるのにウェットスーツがないので寒い。泳いでいるウチに汗かいてくれば解消はするのだが。

ダイビングを始めてからと言うもの、定期的に浮遊感というものを感じないとダメになっちゃったのか?という気がする。いや、本当はフィリピンや夏の沖縄の日差しが恋しいだけだ。昨年はニュージーランドや石垣島をはじめとして、週に一度は釣りに行き日差しを浴びていた。その習慣が今年はなくなり、天気が良くてもオフィスにいることが多いわけで、そのために感覚が狂っているのかもしれない。いや、それが普通のサラリーマンなんだけどと自分にツッコミを入れつつ、すでに普通じゃない自分にはなかなかシンクロできない感覚なのだった。

セブに滞在中は洗濯物をリゾートの人に洗ってもらっていた。洗いざらしのTシャツには、洗濯したときに使った柔軟剤の匂いが残っていて、少しフローラルでトロピカルなダウニーの香りが残っている。その洗濯してもらった最後のTシャツを着て、その残り香にセブ島の熱い日差しとむわっとした空気を思い出し、その感覚に包まれる。

いつか早めに仕事をリタイヤして、ダイブトリップしながら、日常にはない香りに包まれて暮らしたいと思いながら明日のために仕事の準備をする。そんな週末だった。