SUBGEAR XP-10

意外にSUBGEAR XP-10で検索されてこのブログに来る人が多いよう。MaresのMATRIXの方が注目されているだろうから、絶対数はMATRIXの方が段違いに多い。今年発売され、Maresブランドだし、先進的な機能もあるのだから、当然と言えば当然。

しかし、このXP-10も廉価な割にはちゃんと使えるダイコンなので、予算ないけどダイコン欲しい、ってな人にはお勧めできると個人的には思う。というわけでこれから買う人の参考になれば、ということでメモ的に書いておく。

まず良いところ。

  1. 価格が非常に安い。
    なんだかんだ言って2万円を切るんだから。ちょっと上にはSUUNTOのZoopがあるけど、5千円くらいの違いがある。この価格帯で5千円差はでかい。

    【ダイブコンピューター】SUBGEAR/サブギア 日本正規品 XP10[205590260000]

    SUBGEAR XP-10
    価格:17,500円

  2. PCとのコネクションがカンタン。
    USBのIrDAインターフェイスなどを用意しないといけないのだが、それだけ用意すればパソコンにつながっちゃう。他の高級ダイコンなどの場合には、インターフェイスだけで1万円から2万円などとあほらしいプライスを付けているものもある。その中でこれさえプラスすればいいのだから、オトクだ。
    問題はIrDAインターフェイスが若干過去の遺物化していて、入手性に難があるかもしれない。もっともAmazonで買えるから問題ないだろう。もっと安いのがいい!という人は香港にあるDealExtremeで買うことをオススメ。送料無料。だが、いつ届くか若干不安にさせられるw
  3. 窒素がグラフで見える。
    あくまでも目安程度にしかならないが、窒素が溜まっている量がグラフで見える。緑のエリアから黄色のエリアなら大丈夫ということになる。赤のエリアはデコを出した、という状態だ。
  4. ちゃんとエンリッチドエア(Nitrox)対応。
    22%から50%まで設定できる。というか今時設定できないダイコンもないだろうけど。
  5. 浮上速度違反が可変。
    深度に応じて浮上速度の基準レートが変化する。例えば27mより浅い場合には11m/分。しかし18mより浅い場合には9m/分というように。闇雲に18m/分以下ならいいんでしょ、という雑な計算はしていない。
  6. ソフトが意外にしっかりしてる。
    パーフェクトではないけれど、Dive Demoというソフトでログ管理ができる。日本語入れると落ちたりするが、とりあえず使える。時間などもあとで修正できる(複数ダイブまとめて)ので、海外のスポットで、時差を直さずにダイビングしちゃったとしても問題ない。 続きを読む

Mares MATRIXその後

4月の下旬に宮古島に行って潜ってきた。同じ月に沖縄にまた行くなんて、本当にダイビングアディクツだと思う。タンクの空気を吸わないといけない病気みたいなもんだ。宮古島のダイビングについては別のページに書くことにして、ここでは通算6本潜ったわけだが、その間のMatrixの挙動について書こうと思う。

結論からいうと、普通に使えた。当たり前だが。前回警告音が聞こえなかったのは、やはりフードを被っていたせいのようだ。それと音に慣れていないのが原因かもしれない。音に慣れてないのはどういうこと?と思うかもしれないが、携帯電話などを新調したときに呼び出し音がしても、普段聞いたことのない音だと、自分のではないような気がして気づくのが遅れる。気づいたとしても自分の音ではないと思って、誰だようるさいなあ、なんて思った経験はあるはずだ。それに近いのかもしれない。

Maresの常なのだとは思うが、浮上警告に関しては9m/分を越えるとすぐピーピー鳴る。根の下からトップに上がるときに、今まで気にせず上がっていたがこいつはすぐに警告を出すので、注意するようになった。

次に充電時間。しばらく使っていなかったので、空になっていたので改めて満充電すると2時間半かかった。充電するときに、iPad用の2000mA出力があるACアダプターを使っての時間である。コイツには充電器が付属していないのでこのようにUSB出力のあるACアダプタやPCなりで充電する必要がある(ケーブルはついている)。PCの場合には種類にもよるが通常は500mAのUSB出力しかないので、この時間で充電できるかはわからんちん(カタログスペックでは1~2時間となっている。これもアバウトだよなあ)。

また、イタリアのプロダクトなんだからこんなもん、と納得するのが一番精神衛生的にいいのだと思うが、100%にならないでずっと99%だったりするwこういうパーセンテージ表示はあくまでも目安だと思えば腹も立たないので気にしないことにした。日本の製品がある意味でオーバークオリティなのかもしれないし。

今回は30mの深みでロウニンアジの群れをじっくり見たが、特にディープストップは出なかった。デコまで後4分程度まで潜っていたのだが、二本目ということもありそれほど窒素はたまっていなかったよう(前回は三本目に一番深い40mのところに潜るという状態だった)。

というわけで元気にメインのダイコンとして活躍中でありまする。

※6/13追記

Maresのサイトを見ると、MATRIXの日本語化プログラムは年内には…と書いている。えーと、まだ半年も残っているのに年内とはかなり、かーなーりー、アバウトな納期ではないか?自分もソフトウェア技術者なのであるが、ここまでかかるってのはおかしい。やる気がない、としか思えない。自分はネットだのIT業界にいるのであり、この業界も結構アバウトなところはあるが、ダイビング業界ほどアバウトじゃないなぁ、と最近思う。日本でバカ高いダイコンを買う人の身になって代理店はやるべきだろうと強く思うのだった。できないなら最初から売らなきゃいいのだ。

Mares Matrixを使ってみた

Maresから新発売されたダイコン、Matrixを沖縄で使ってみました。本当はセブに持って行こうとしていたのに忘れてしまった、といういわくつき?のものです。なお、この記事はまったく役に立つ記事ではないような気がしますけど、とりあえず書くw

Mares MATRIX

二個目のダイコンなので、どこがどう優れている、とかレビューしてもあまり説得力がないのですが、以前使っていたダイコンとの比較でとりあえずファーストインプレッション。おいおい他の機能なり気づいたところをレビューします。

まず、以前使っていたのはSUBGEARのXP-10。非常に廉価なダイコンですが、機能は必要にして十分と自分では思っていました。ひとつだけ改善して欲しいなぁ、と思っていたのは安全停止タイマーが自動スタートしないこと。5m近辺に浮上してから、えいや、っとボタンを押すというカップラーメンタイマーと呼ばれても仕方のないタイマーでした。一緒に潜っていたガイドさんが、「まだなの?」と驚いちゃうくらいw

XP-10は、このようにしょうもないところがありますが、UWATECブランドになるとAladin G2と呼ばれるダイコンに変化します。こちらは安全停止は自動スタートするのですよ。ファームウェアが異なるだけで、このように差別化しちゃってるわけです。もっとも海外通販サイトを見ると、この二者には5千円程度の開きがあるのでやむを得ないところですが。

あ、話が散逸している。Matrixの話をしなくては。

さて、実際に使ってみて気づいたところは以下のようなところです。

  1. 浮上速度違反警告音が聞こえない
    フードをかぶっていたせいか、浮上速度違反警告音に気づきませんでした。てっきり設定で音を消しているのか?と思ったのですがそんなこともなく。XP-10の方が派手に聞こえます。また今度注意して潜ってみることにしましょう。
  2. 飛行禁止時間が長い
    これ、Maresのコンピュータを初めて使うのでそう思うのかもですが、3本潜ると飛行禁止時間が24時間になります。そこからカウントダウンなのでこの制限に従うと丸一日飛行機移動はできなくなります。まぁ、自分は18時間経過したので乗りましたけど。
  3. ディープストップがついている
    今までのXP-10にはついてなかったので新鮮wま、それだけです。ただ、今回40mまで潜ってギリギリ、DECOにはならなかったのですが、12mで2分のディープストップを指示されました。とりあえず減圧症になるのはいやなのでちゃんと守りました。
  4. ストラップがちょー短い
    5mmのウェットでしたが、自分のは袖口がスキンとジャージで二重になっているので回りません。そのため、ジャージの部分をまくって使いました(写真)。仕方ないので延長ストラップを買おうと思ったのですがまだ国内にはないので、仕方なくMares NEMO EXCELの延長ストラップを代用。ちょっと幅が合いませんが、よしとします。

気づいたのはこのくらいでしょうか。ログをPCに取り込めるところも別段XP-10に比べて優れているとは思えないし(XP-10はシンプルだけど必要にして十分なソフトウェアでいじくれます)、コストパフォーマンスでいうとどうなのかなぁ?という気がします。見た目とか考えなければ、G2でいいような気がします…。

なお、このMatrixは国内正規品ではありません。海外サイト(SCUBA STORE)か ら購入しました。どうせ国内品もまだ日本語化されていないし、高すぎるし。ダイコンの場合にはバッテリー交換をいずれしなくてはならないものなので国内正規品の方がいい、という考えもありますが、このMatrixは充電式なのでバッテリー交換するのは、おそらく自分が生きている間にすることはないようなw

国内で買うと8万円以上するところを半額程度の4万円で購入することができました。なお、本来Mares製品はこのサイトから通販できません。たまたまリニューアル時に若干バグっていたのでこっそり裏技的に買ったのでした(UK在住にして製品を調べ、そのURLを日本語モードのブラウザに入れてカートに入れる。現時点 ではこの技が使えなくなった)。

もうちょっと使い込んだらまたレビューしますね。

閑話休題:Mares日本のサイトなのですが、ところどころテンプレートのままだったりして、なんか変なサイトになってますね…。カタログも昨年のものに比べると今年はデザインがひどいというか素人っぽい。モビーから独立したかのように見えていますけど、住所は一緒だしな。なんか早いところしっかりして欲しいですね。